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次郎とは?/ ノーローン

[ 1299] 酒徒善人: 050209 『すきやばし次郎』@銀座 - 至高の寿司とやらに迫る。
[引用サイト]  http://mucun.mo-blog.jp/home/2005/05/050210__6938.html

この店を押してる某ちょびヒゲ評論家は、コンサル料もらってる店を第三者面して高評価するような奴だぞ、このやろー!
一体どれほどのものだってんだっ、一般市民だってザギンでしーすーくらい食えるんだぞ、こんにゃろー、ばかやろー!
とはいえ、銀座の鮨屋に単身乗り込むほど僕はバカじゃありません。僕みたいな若造が、銀座の鮨屋に行ったところで侮られるのが関の山。二万円も自腹を切って、主人の小野二郎氏に握ってもらえなかったら目も当てられない。
今日の同行者は、僕が小学生のころからこの店に通っていたような大常連。この人と一緒となりゃあ、たとえ江戸前寿司の神だろうが、至高の握り手だろうが、握らないわけにはいかないでしょうよ。くっくっくっ、存分に味わってやるぜ、『次郎』!
以前は「え、こんなところに東京一と言われる鮨屋が?」と誰しもが思うような寂れたビルだったが、二年くらい前にはこれまた高い値段で有名な焼き鳥屋『バードランド』が隣に移転してきて、多少は人通りが増えている。
店内は、十席ほどのカウンターにテーブル席がひとつだけ。店は八時で閉めるというし、銀座の地代でこの席数・営業時間じゃ必然的に値段も高くなるだろうな、と勘繰る僕は性格が悪いですかね。
熱々のお絞りが小僧から渡され、「お酒はいかが致しますか?」。普段なら酒がなきゃ身体が動かない僕だけど、今日はきっぱり「いりません」。「寿司にはお茶が一番合う」と言えば格好いいけれど、悲しいことに真の理由は予算の都合です(泣)。
では早速、と握りが始まった。御歳八十を超えるはずの主人は、ぴしっと背筋が伸びていて歳よりずっと若く見える。
目の前に握りが置かれるのと同時に、口に放りこむ。「寿司は握りたてが一番うまい」とは評論家たちがしたり顔で言う台詞だが、まあ、事実だろう。ただし、この店ではそんなことを知らなくても大丈夫。だって、このおじいちゃん、全く手を休めることなくずーっと握り続けるんだもの。
目の前に握りがずらりと並ぶのを避けようと思ったら、必然的に出てきた途端に食べるしかない。ゆっくり食べたい人は落ち着かないだろうなあ。
二万円も払って満腹にならないんじゃ悲しいが、その点は男性でも心配はないだろう。まあ、一貫あたりのシャリの量が結構多いから、満腹の構成要素は炭水化物が主だけど。
握りとして、完璧な美しさ。つややかな白い身の下にほのかに山葵の緑が透け、食べるのがもったいないくらい。いや、食べるんだけど。
・・・これがイカかって思います。繊維が驚くほど柔らかく、もっちりと歯に食い込んで、難なくちぎれる。で、見事にシャリと一体化するのだ。そして、甘くて、コクがあって。旬のスミイカの凄みを、初めて実感した。
次郎の車海老は、半端なくでかい。身の厚さも大きさも、そこらの握りで見る海老の三倍くらいある。あまりにも大きいので、頭と尻尾の二貫に分けて握られるほどだ。
「車海老は生で食べるより熱を加える方が断然うまい」というのが店主の持論らしいが、これには全面的に賛成。まいった!
茹で上がったあと少し置いて、人肌の温かさで供される車海老は鮮やかな朱色に染まっている。茹でられたことにより香りが立ち、身の甘みも脳みその旨みも何倍にも高まった逸品だ。
あまりに柔らかくて崩れてしまうため炙ることも出来ないという煮アナゴは、文字通り、目が覚めるような美味しさ。やや凡庸な握りが続いてダレていたときに出され、何となく口に入れたので、最初、何事が起こったかと思った。
歯茎だけでも食べられそうな柔らかアナゴが噛むことによりシャリと交わり、アナゴの旨味、薫り高く濃厚な煮詰め、シャリの甘みが渾然一体となって口中に広がるのだ。うほっ、うますぎる!
あ、でも、ウニも良かったなあ。びっくりするほどてんこ盛りに白ウニが盛られた軍艦巻きは、老舗らしからぬド派手な一品だが、口腔一杯に広がるウニの香りと旨味を前にしたら、正当江戸前がどうのこうのなんて言う気もなくなってしまう。嚥下したあとにお茶を飲もうと手を伸ばす間に息をしたら、改めてウニの香りが鼻腔を突きぬけ、思わずお茶をやめてしまったほど。この場合、量は力だ。
そういや、ふっくらと肉厚で甘いトリガイも、噛むほどに味が出るハマグリも、冬なのに抜群に脂が乗ったアジも、全部うまかったっす。うーん、言い出すと切りがないな。さすがやるじゃない、『次郎』!
僕の好物の光り物だけは、どうにも納得いかなかったんですよ。コハダもサバも、普段なら涎たらして噛り付くところなのに、どちらも今ひとつピンと来ないのだ。〆具合が中途半端というか。酢が魚の旨味を引き出していないっていうか。
そう、さも初訪問のように書いてきたけど、実はこの店、二年程前に一度、今日と同じ大常連さんに連れてきてもらったことがあるのです。あのとき感動したからこそ、財布の声に耳をそむけて、今回の再訪を決意したんだけどなあ。
確かに美味しいけれど、やっぱりこの店は二万円を二千円に感じられる人たちが行く店だろう。僕なんかは、一万円の店に二回行った方がいいとどうしても思ってしまう。「だから、素人は味の違いが分からないんだ」と言われれば、それまで。そうかもしれないけれど、それでいいです。
酒も飲まず、会話もままならず、出された寿司を黙々と口に放り込み、店に入ってから出るまで四十分程度。二万円も払って、そんなジェットコースターみたいな食事はもう結構。「『次郎』の寿司を味わうには、それほどの緊張感が必要」って評論家は持ち上げるけど、違うでしょ、それは。
店側に客をもてなそうって気持ちがないから、寛げないだけ。おしぼりが綺麗とか、茶を頻繁に差し替えるとか、そういうレベルの話じゃなくて、あくまで気持ちの問題ね。僕は常連と一緒だったから気まずい思いはしなかったけれど、慣れない客に対する態度のそっけないことといったら。
「炙らないほうが美味しいから、断るんですよね」と著書で語っていたけれど、相手のことを思いやって言ってるのなら、もう少し言い方もあるでしょうに。ポリシーを守る云々より、コミュニケーション能力不足じゃありませんか?客は、全部あなたの本を事前に読んで、この店ではアナゴは炙らないって予習してこなきゃいけないんですか?
「おれが握ってやってる」「どうせ雑誌で見てきたんだろ」的な気持ちが、隠しても目に出ちゃってるんですよ。それが最も顕著なのが、主人の息子さん。余計なお世話だけど、そんなに舞い上がって、代替わりしたら大丈夫かな。前の客の悪口をカウンターで言い合うなんてのは、名店云々以前の問題と思いますが。
それでも美味しければいいって人は、きっとマゾ。相手が握ったものをそのまま口に入れる鮨という食べ物だからこそ、やっぱり僕は、人間的にも魅力ある人の店に通いたいと思う。
常連である議員の方に連れて行ってもらって一度だけ行きました。とてもおいしかったけど、「旨い寿司のうまさ」という以上の感動はなかったので。新橋のしみづのほうがコスパも雰囲気も好きです。
蕎麦屋でもなんか変な緊張感を強いられるとこありますよね。「道」になっているというか…蕎麦道、寿司道、って感じ。いや、基本は客商売でしょーって突っ込みたくなるような…。「きっとマゾ」の断言には笑いました。すっきり。
しみづ、思えば僕が初めて行った高級寿司屋かもしれません。数年ご無沙汰ですが。最近、人気が出すぎてどうのこうのという噂も聞きますが、如何ですか?僕も、自分の経験としては、大好きなお店です。
道を極めるのは勝手ですが、客に押し付けられるのはゴメンですね。一方で、そりゃ店に嫌われるわなっていう客がいるのも分かりますが。客の常識、店の常識。どっちも分を守るのはそんなに難しくないように思うんですけどね。。
イヤな客と言えば…寿司屋のカウンターで、「なんかちょっと肉が食いたいから、これも焼いて」と言いながら、買い物袋からソーセージ出したヤツを目撃したことがあります。断ってる板さんのひきつった頬が痛々しかったです…。獺祭にレモン絞ってたし…。
素晴らしい観察眼、並びに文章です。この文章の2年9カ月後にミシェランの三ツ星店に選ばれたと聞くと、なおさらです。山本のオッサンに読ませてやりたい名批評だと思いました。でも、いっぺん食ってみたい。
2008.1.8夜の茂木健一郎さんのTV番組で、すきやばし次郎のご主人がゲストに出てました。以前より名前は聞いていましたが、どうも???という印象でしたが、酒人善人さんの文章を読んで納得しました。やはりそうなんですよね。自己顕示欲が強そうです。まわりが「ありがたがりすぎ」じゃないのかという気がします。
友利さんの文でもご長男の事が書いてありますが、きちんとしたレポートに好感を持ち投稿しました。刺身にしては?でも酢飯で食べる分にはわかりづらいのがスシです。許容範囲が広いです(^o^)なんてったって、もと(保存食)鮓、舎利という江戸前黒冗談に先人の軽妙洒脱さを感じます。

 

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