映像とは?/ ノーローン
[ 95] ★究極映像研究所★
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現実はフィクションほど筋が通ってはいない。物語のように理想的なハッピーエンドを迎えることはほとんどない。ハッピーエンドを書けば「甘い」「そんなことあるわけない」「現実離れしている」と批判する人もいる。だが「そんなことあるわけない」のは、作者だって百も承知である。 これはフィクションにすぎない。ひとかけらの事実も含まれてはいない。だが、フィクションだからこそ素晴らしいものもあるはずだ。 いろいろな切り口で読める、噂に違わぬ傑作だった。 まず主題として、フィクションが持つ価値についての物語。「機械とヒトの千夜一夜物語」とあるように、ロボットが語る複数の物語から焙り出されるフィクションの意味、これがまず素晴らしい。SF読み、かつ現実というよりは頭はいつもフィクションに浸っているような我々(僕だけ?)にとって、凄く共感できる。 次に機械知性による地球の未来の描写。 宇宙探査について描かれたこうしたヴィジョンはどこかのSFでたぶん読んだことがあると思うけれど、 最終話で語られるのはかなり迫真のヴィジョンである。未来にこんな光景が本当に現れるかもしれないという幻視力。ここは素晴らしいなー。 このクライマックスの描写から、今現在、地球へ別の星から人工知能体が来ていないとすると、もしかして知的生命は地球にしか登場しなかったのではないかと思える。こんな想像をさせてしまうのもこのストーリーのプロットがコンセプトとして非常に優れているからだと思う。 世の中で最近よくなされるこの問い。 シンプルに答えられるはずなのに、何で迷ったり複雑怪奇な言説が出てきてしまうのか、不思議に思っていたのだけれど、山本弘はズバリと回答を書いている。そしてその答えをシンプルにロボットの知性の骨格に据えて、人間にはなしえない世界を描いている。 本書冒頭で山本氏の娘さんへの言葉が掲げられている。 この部分は、自身の子供と現代の子供たちへ向けた氏のメッセージだと思う。 ゲド・シールドという言葉で人の持つ業を説明している。それによる人の限界と機械知性の可能性。SFらしいアプローチで丁寧に倫理を描いている。今の時代、なかなか貴重なことだと思う。(うちの子供たちにも読ませたいけど、読まないんだよなー、これが(^^;)。) と書きつつ、実はここで描かれた、人の限界と機械知性の対比には、実は僕はかなりリアリティとして疑問を持った。(冒頭で書いたようにフィクションとしては全然OKなのだけれど、、、)。 というのは、ロボットが意識を持つ過程を書いていないことに起因する。僕にとってはこの本のひとつ残念な点である。 乱暴にまとめると、本書の機械知性は鉄腕アトムと同じ。つまり意識の生まれる過程ではなく、本書の人工知能はすでに意識らしきものをはじめから持っていて、描かれているのはそこに自我が生成していく過程のみ。 実は意識とゲド・シールドというのは原理的に非常に密接な関係があるんじゃないかと思う。極論すると、ゲド・シールドこそが意識そのものって感じがするので、果たして本書で描かれた意識を持った機械知性が本当にゲド・シールドからこれほどフリーでいられるのか、甚だ疑問だなー、と思いつつ読んでいた。 と、最後暴走して全く自分のあやふやな観点で批評してしまったけれど、連作短編としてこれだけ力のある作品はなかなかないと思う。非常に丹念に人工知能のありようを地に足のついた描写で書いていて、フィクションの魅力にあふれた一冊。お薦めです。 今回も素晴らしい背景映像には、とにかくため息。 桜の季節感とか夏の黄昏時の光の再現。映像だけで懐かしさを感じさせるこの空気感の表現力が素晴らしいと思う。 映像だけでこれだけ力があるのだから、あえて登場人物の日記とかメールを用いて心象描写をナレーションにする必要はないのではないか。 その甘ったるい言葉の数々がかぶさることで、まるで洗練された美味しそうなケーキに、ドパドバと砂糖をかけて食べるような残念な映画になっている。と感じるのは僕が単に草臥れた中年だからだろうか、、、(^^;;)。(でもいっしょにDVDを観ていたうちの娘たちもそのナレーションにはひいていた) 今回特に桜のシーンと、第二話冒頭の別の惑星のような凄い情景に息を飲んだので、あえてこんな感想を書いてみました。 近未来社会の枠組みとインフラを構想する対談「『スノウ・クラッシュ』から『電脳コイル』へ」 とうりすがりさんのコメントより鈴木 健氏: もともとは,(略)「Second Life」のような仮想世界における社会制度の可能性を議論すべく始めたんですけど,微妙に行き詰まりを感じたときに「電脳コイル」がやってきて,「これだ!!」みたいな感じになったのです。オーギュメンテッド・リアリティ(拡張現実,強調現実)には可能性があるので,盛り上げていこうかと。今年の3月から5月の間に,何度か研究会を行う予定です。 す。 長い抜粋ですみませんが、これはなかなか刺激的なアプローチ。ITビジネスのコンセプトとして、セカンドライフ以降を考える切り口としての『電脳コイル』。 これ、本来なら電脳コイル世界の発明者である磯光雄監督を交えて議論してほしい。 そして産官学で実際に、電脳コイルプロジェクトを立ち上げたらいいのに(^^;)。 磯監督はコンピュータにも強いみたいなので、このアイディアを核に、アメリカのベンチャーキャピタルに金を出させてIT起業すれば面白い。(でも我々としては彼のアニメ作品が観られなくなるのは辛い(^^;;) ITのコンセプトとしては、はっきりいってセカンドライフより産業規模を期待させる。やり方によっては、GoogleやYahooよりも実世界への影響力があるIT技術になるのかもしれない。 許を書こうとする技術者がいるとして、既にアニメであれだけのアイディアが提示され公知となっているので、今から新しいクレームを権利化するのは結構、難しいだろ う。もともとヴァーチャルリアリティやARという技術のネタがあった上での「電脳コイル」コンセプトではあるが、アニメの企画が現実を推進するとしたら、なかなか痛快だ。 そして現実化していくとしたら、NAVIとかに使う真面目な取り組みだけでなく、是非街に巨大ロボットもしくは怪獣を登場させて、パワードスーツ的なものをインタフェースとして戦うとか、そういうのも期待。もちろんこのサブプロジェクト名は「黒客クラブ」(^^;) 去年1年の仮想世界研究の話題といえば、セカンドライフではじまり、電脳コイルで終わったといっていいだろう。そこで、この流れを総括し、いくつかのエントリーをシリーズで書いていこうと思う。 画期的だったのは、ジャンルを問わず、エンターテインメント性を追求したこと。お客の足を止めるようなインパクトのある作品を、20年にわたって発信し続けた。さらに、まったく無名の新人を発掘、ヤノベケンジや大島早紀子などを世界的なアーチストに育てた。 僕も10年以上前に一度だけKPOへ行ったことがある。既に誰の展示だったか記憶のかなたなのだけれど、なかなか刺激的な場所だったことだけは覚えている。 番組は第一回のアワードでグランプリをとったヤノベの話を冒頭において、KPOの開拓したことと後年企業のコンプライアンスとアートの先進性の乖離によって運営にひずみが出たという内容で興味深かった。(食品会社のメセナで豚の血が溶けるところの映像を展示していいのか等々) ヤノベファンとしては、受賞によってヤノベがアーティストとなったことに感謝。番組で初めて見た1991年のKPOでの初個展の映像とその企画書が貴重だった。 あと番組の最後で映し出された京都造形芸術大でのヤノベケンジ教授によるウルトラファクトリーというプロジェクトがまた楽しみ。 招聘したアーティストの製作現場に学生を触れさせることによって、ものづくりの刺激を与えていく、というこころみ。建造中の巨大な工房「ウルトラファクトリー」でどんな作品が誕生するのか、今後に注目したい。 今朝、TVの経済番組でドバイの特集を観てたら、巨大アミューズメントパーク ドバイランドの計画映像を流していた。そこに出てたのが、リアルジュラシックパーク。もちろんDNAからの再生生物ではなく、残念ながらロボット。 プロジェクトチームの紹介ページによると、日本の株式会社ココロが100体の恐竜をアニマトロニクスで制作中とのこと。日本の技術がこんなところでも活躍。次は岐阜のDNAテクノロジーに期待したいもの。 ここのページにココロが作った250体の恐竜を埼玉の「ダイナソーアドべンチャーパーク」で観られると書いてあるけど、どこ? 閉園したユネスコ村大恐竜探検館のことのようですね。 レーザー光を宇宙船に装備された反射鏡で機体の後ろに収束し、その領域に極めて高い温度を発生させる。空気は激しく熱せられ膨張し、その衝撃は推力を生み出す。 TV『ジキル&ハイド』で初めて飛んでいるところを観た。 音がなかなか感動的。 これ、もうアメリカではベンチャー企業が出来ているんですね。 初小説『ヘルメットをかぶった君に会いたい』に続く、鴻上文学第二弾。 今回も革命ネタ。前作、実はあまりいい感想を持てなくて、レビュウも書かなかった。 もともと鴻上は、第三舞台の第一作『朝日のような夕日をつれて』を小説化すると言っていた。これがずっーと持ち越しで、ファンは待ちくたびれた。きっとあの笑いとシリアスとスピードの芝居は小説のエッジを広げるのではないか、と期待していたが結局今に至るも出版されていない。 実録とフィクションが微妙にミックスされたような『ヘルメットをかぶった君に会いたい』。ここにスピードと笑いはあまり感じられなかった。 デオ・DVD化されない映画やドラマ、流出してしまった“あの有名人”の映像、決して再放送されないアニメ、歴史の闇に葬られた特撮作品、日本では見られ 大人の科学マガジン Vol.17 (テルミン)はいま一つチューニングがうまくいかず、本棚の肥やしになってます。やはり本格的なのでないと、楽しめないのだろうか。 この本買ったら、ちゃんとした楽器がほしくなりそう。 キーワード辞典/磯光雄監督超ロングインタビュー&秘蔵資料公開/メインスタッフ&キャストインタビュー/現場スタッフが赤裸々に語る!?製作日誌/作画 海外劇場部門:レミーのおいしいレストラン 文化庁メディア芸術祭に続き、東京アニメアワードの優秀賞受賞! スタッフの皆さん、おめでとう! 者の感性の理解だけでなく、今どこで何をしているのかといった生活者それぞれの行動状態を理解し、生活者の情報が欲しいときに有益な情報を提供します。 オリンパス(株)未来創造研究所と中央大学で実証実験が行われるという。 これ、体感してみたい。が、東京の文京区での実験。今のところは文字情報中心のようだけれど、まさに『電脳コイル』の世界へ向かって第一歩を踏み出したという感じ。 アメリカ映画界は最近日本の過去のアニメにまで題材を求めるようになっていますが、こんな映画向きの傑作が自分たちの国に眠っているのを知らないのでしょうか。まさしくもったいない。 それにしても最下段左ふたつの英語版イラストはなんだかなー。 ガリバー・フォイルはこんなじゃないぞぉー。二人目はまるでドクター・スミスじゃないか! 球人類が星々に進出した時代。だが、それまでの連邦軍による植民惑星の統治が軋轢を生じさせるに及び、連邦経営機構は新たな制度を発足させた――それが司 政官制度である。官僚ロボットSQ1を従えて、人類の理解を超えた植民星種族(ロボット、植物、角の生えたヒト型生命など)に単身挑む、若き司政官たちの 群像。 これも刊行が嬉しい眉村卓の傑作群。 僕は『消滅の光輪』が一番好きなのだけれど、書き込まれた異星世界とロボットによる端正で知的な政治世界が魅力のSF。こんな能力があれば、ロボットに日本の政治家は一掃してほしいもの。 亡くなって気がついたのは、自分が過去からやって来て現代にいる――いわば未来滞在者になっていた、ということである。要するに、老人になったのだ。そし て今の私には、新しく、書きたいものが生まれてきた。 もしも私が司政官を書くとしたら……きっと、違う角度からのそれであろう。それは仕方のないことなのだ。ひょっとすると、老人小説として書くのだろうか? いや、そんなことは不可能だ。それとも……。 先日の筒井康隆の本でも書いたのだけれど、日本のこの世代のSF作家が年老いていることを気づかされてしまう。もう一度新作の司政官を是非読ませていただきたいものです。 僕たちの世界から中島らもがいなくなって、既に3年半が経ってしまった。 ユリイカでこんな特集が編まれた。事実上の処女作である幻の『全ての聖夜の鎖』が掲載されているだけでもファンには嬉しい本。 まず表紙のインパクト。 ピンクの文字に若かりし長髪のらも氏と兎の頭と洗濯バサミ。 このパンクな雰囲気、中島らもらしさが炸裂。 「バンド・オブ・ザ・デイズ」と名付けられた写真アルバムも、中島らもの実生活を生々しく伝えていて、なかなか興味深い。本で読んだあのジャンキーアル中な日々やなにわの「頭の中がカユい」日々はこんなだったわけですね。 放送作家 鮫肌文殊氏が書く「フレームレスTV」というTVの中の中島らもが興味深かった。関西で放映されていた伝説の番組を僕もリアルタイムで体験したかったと感じることしきり。 で、今はなんとネットで手軽にその一端に触れられる。Youtubeにその伝説が一部置かれている。◆中島らも TVの日々・どんぶり5656 竹中直人とのくだらないギャグ・中島らも カネテツCM このバカバカしさもたまりません。・中島らもの理想の死 今となっては笑えない。 今日読んでいた中島らも『逢う』の松尾貴史との対談では、松尾といっしょにいた時も酒に酔って階段を落っこちたことがあるらしい。・中島らも いいんだぜ 無修正版 この歌、初めて聴けました。 で、ライブ映像はこちら 中島らも いいんだぜ。 これまさにラリってる。にしてもこの虚無感、凄い。 Effect」というシナリオを執筆し、ディズニー以外のスタジオにアプローチをしたが、反応は鈍かったという。フォックスの重役の助言を取り入れてリラ 2006年の『レディ・イン・ザ・ウォーター』が大はずしだったシャマラン監督だけれど、今回はどんなもんでしょう。 ルアイリ・ロビンソンは30歳の新鋭監督。初長編作品となるので、気合が入った斬新な作品を期待したいと思います。 世界トップレベルの科学者が最新の発見と理論にもとづいて、エイリアンが存在する可能性を「科学的に」追求します。 残念ながら昨年末にケーブルテレビの契約を縮小して同チャンネルを観られなくなっている私ですが、スペースシャワーTVのネットコンテンツDAXでのムービーファイルの公開を待ちたいと思います! (略)金田伊功は“戦闘シーンのカナダ”といわれるほど事実その描写は、すばらしいものだが、それ以上にすごいのが、その作画のメリハリ、構図、動きで表わす登場人物の情感描写の部分なのである(略)。 興がのりはじめると、視点の移動、メリハリ、構図がエスカレートし、何をやってるのかわからん、ロボットの形がグジャグジャになる、主人公の顔形が変わるなど、この人の長所と一体化した悪い面も出るのだが、ともかくその動きのメリハリ、パワーは、数少ない、久々のアニメらしい作画を生みだしていく。池田憲章の文章館/怪獣おたっしゃ倶楽部 マンガの中にロボット数々あれど、人間の形をしているのに、吠えるロボットなんて、鉄人28号ぐらいのものではないか!? (略)僕が怪獣ファンになる原因の一つは、巨大ロボット同士の激戦で僕を魅了した『鉄人28号』のおもしろさだったのかもしれない。 特撮・アニメ映像の解析家として数々の名文を書かれている池田憲章氏の文章が収められている公式ページを発見。 この方の映像への熱い言葉の数々には昔から感動していたので、まとめて読めると嬉しい。池田憲章氏の評論をまとめた本が今まで出ていないのも日本の映像評論の貧弱さの表れなのでしょう。是非単行本として纏められるのを期待したいと思います。 ◆関連リンク・公開授業・池田憲章の特撮研究|アート・アニメーションのちいさな学校 06年から07年にこんな公開講座が開催されていたんですね。あの熱い語りで特撮を勉強できるとはなんてすばらしい企画! ここのページのカネゴンの絵が最高です。・Blog アート・アニメーションのちいさな学校ができるまで |
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