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乱暴とは?/ ノーローン

[ 782] 乱暴者日記
[引用サイト]  http://d.hatena.ne.jp/tido/

「天王洲猥談」のDVDを観ながら書いているというのに未だ冷めやらぬこの気分。26日、DX歌舞伎町、レズビアンショー初日。魂を揺さぶられる衝撃的な舞台だった。レズビアンショーやSMショー中心に、意識してストリップ小屋に通い始めてもう1年以上になる。そのきっかけになった、生涯でも忘れることのできないステージの衝撃を上回る体験だった。
演目の間にはポラロイド撮影タイム。出演者は少なめだが濃密な時間が流れる。1日3ステージのうち、ぼくが観たのは26日の2回目、3回目。(27日も最後だけちょっと観た。)コンビによっては奇数回と偶数回で演目が異なる。
花洲嬢&しの嬢の3回目は着物姿の花洲嬢登場から始まる。紙風船をポンポンとはじいて、時おりお客さんにもトスを出す。しばらくしてしの嬢が同じく着物姿で登場し、「♪うそつき…」とチャーミングな演歌が流れ、指先中心の舞踊を始めると、強い磁場が発生したかのようにぐいぐい引き込まれる。ぼくはこういった雰囲気が無条件に好きなのだ。岐阜で美的SMの公演を観たときの一条さゆりさんのステージには本当に魅了された。ちょうど今、小沢昭一の『本邦ストリップ考』という本が出ていたので読んでいるところなのだが、戦後ぐらいからのストリップ史をたどり、様々なエピソードが語られるのを追体験し、かつてのストリップと今のストリップの狭間で心地良いトリップ感覚に浸る。
京嬢&夏川嬢の『不思議の国のアリス』の翻案ヴァージョンは可愛くてエロくて、メルヘンチックな感じも衣装やら音楽やら立ち振る舞いやらに世界観として強固に反映されていて、じっくり楽しめる内容。夢のごとき性体験をする京嬢アリスが最後に観客に向って指先を口にあてて秘密のお願いをするという可愛らしさで締められるとくれば、ああ良い時間を過ごせたなと薄暗い地下のストリップ小屋にて思ったりしてしまう。夏川嬢の貫禄に魅了された。「歌ベッド」も好きだ。
ゆの嬢&沙千佳嬢は2回目、コミカルな演目を提示してきた。部屋でくつろぐゆの嬢がおもむろにオナニーをはじめたところ、ピンポーンと妨げのチャイムが鳴り、『ドラゴンボール』のチチ(子供ヴァージョン)の衣装みたいな宇宙人沙千佳嬢が訪問してくるというトンチキステージ。二人の脱力な掛け合いがまったり心地良く、また『撲殺天使ドクロちゃん』的なSF設定でもあるから、違和感もなく楽しめる。
フィナーレはチームショー、総出演者での「真夏の世の夢」。紅薔薇座のハーレムベッドを思わせる豪華な総合的ステージであり、たっぷり美しい裸体を堪能できる。エスニックなコンセプトが妙に健康的で淫靡なエロといった感じはない。
初日の3回目のステージ。最後の演目は「ゆの×内山沙千佳」だった。2回目でコミカルな内容だったため、いつも奇数回と偶数回で演目を変えるこのコンビだとシリアスな内容が予想された。ぼくは彼女らのシリアス演目が大好きなのだ。前日の疲れやおよそ6時間の鑑賞に少しだれてしまっていた気分をリセット。幕間の舞台準備を眺める。シンプルな舞台。今回はどんなステージなんだろうか? 冒頭に、そして以前のエントリにも書いたように、かつての衝撃的体験が忘れられず、彼女らのステージをなるべく欠かさず観てきて、これまでもいろいろな希有な体験をさせてもらった。コミカル路線、シリアス路線、どちらも他のメディアでは味わえない、個性的な舞台ばかりで、しかもエロくて可愛くて面白くて時に胸をしめつけられるほど哀しいのだから、見逃すわけにいかないのだ。そして……再び打たれた。すごかった。涙が流れた。呆然とした。そんなステージの記憶を留めるため、詳細を書かねばならないと思い立ったのだ。
薄暗い舞台に用意されているのは、盆の上に何かを包んだらしき布と、梁から垂らされたSM用の金具に取り付けられた紫の花。幕が開く。町娘といった感じの赤い着物をラフに着たゆの嬢が登場。ゆっくりと盆まで歩み、吊るされた紫の花を手に取る。それを髪に結わえる。突然、うめき声をあげて苦しみ悶える。しゃがみ込んで頭を抱えて煩悶する。
ミドリの「あばずれ」が絶妙に鳴り響き、苦渋のオナニーが繰り広げられる。唖然。もうこの時点で一気に引き込まれる。「鏡」の時も一緒だった。せつないオナニーと気分に合った絶妙な曲。その構成の上手さは彼女らの舞台のゆえんである。ようやくその淫乱花を外したゆの嬢は元の場所にそれを戻し、禁断に触れてしまったおののきと共にしずしずと舞台を去ってゆく。入れ替わりに沙千佳嬢が登場。白い着物姿に傘をさし、とても優雅な佇まい。彼女は傘が似合う。レースクィーンの時もそうだった。そして、反復。やはり花を手に取る。彼女はそれを口にくわえる。反復とずれ。レズショーの場合、基本的にいくつかの要素を交互に反復することにより構成されているように思う。彼女らのように絶妙なコンビだと、それぞれの特質が自然に反復の「ずれ」として現れるから、それぞれの存在や振る舞いの印象がより強くなる。
盆の上で紫の花をくわえ、やがて沙千佳嬢は淫靡に狂乱する。その刹那、閉じていた傘をバッと開き、髪を振り乱し、立ち上がる。ナンバーガール「鉄風 鋭くなって」が響き、ブラックライトの妖艶な照明を浴びる沙千佳さんはもうどうしようもなくかっこいい。すでに冷静に目の前の舞台をあれこれ考えながら観る余裕などなかった。すべてを浴びるように体感していた。
再びゆの嬢登場。狂乱の沙千佳嬢に対峙。当然、呑み込まれる。そういう段取りというんじゃなくて、もうそうなるしかないのだ。そんな空気が完全に舞台上に出来上がっている。組み伏せられ、執拗な攻めを受けるゆの嬢。盆の中央で上半身をはだけ、腰を据えたまま淫らに攻める沙千佳嬢はアングラ的な「重さ」とでも表現しようか……強い重力を抱え込んでいるかのようで、そんな彼女に攻めれるゆの嬢をも呑み込んでしまいそうだ。アナル、乳首に針貫通、双頭ディルド。感情というよりそれ以上に互いの存在がぶつかりあうかのような絡み。いつもそうだ。彼女らの絡みには心を揺さぶられる。時に悲哀だったり淋しさだったり情愛だったり、存在まるごとの赤裸々な絡み。
ようやく攻めから解放されたゆの嬢は沙千佳嬢の口から花を奪い、逆に自分がくわえる。ここでも反復はずれ、過剰に増幅される。狂気というよりは思いを爆発させるかのようなゆの嬢の攻めを今度は沙千佳嬢が受けとめる。ゆの嬢の手が首にかかる。手に力が込められる。沙千佳嬢の動きが止まる。そして……
音楽と照明が変わる。花の魔から放たれたゆの嬢が目前の動かなくなった沙千佳嬢を揺さぶって、とりかえしのつかない事態に泣き崩れるあたりで黄と白の淡い照明が彼女らを包み、ミドリの「POP」の冒頭のアイロニカルな詩がかぶさると、そこに奇跡といってもいい舞台空間が出現する。涙が落ちた。休日にストリップ小屋でレズビアンショーを観ているという意識はその瞬間これっぽっちもなかったと思う。ただただ感動していた。もう力のない沙千佳嬢の手をとり、それを自分の大事なところにあてて、それでもつながりを結ぼうとあえぐゆの嬢。その哀しく切なくも愛らしい交わりを終えて裸体が交錯したところで暗転。拍手喝采! 日曜日の22時過ぎ。見知らぬ他の観客とそんな空気を共有した感じが拍手の後の静けさの中に生じたような気がした。生の舞台ならではの余韻。
当分はこの素晴らしい体験を頭の中で反復しよう。そして今後もさらに彼女らの活躍に期待しよう。日常の些細なことはすべてこの舞台の前に一掃されてしまった。ますますストリップ通いはやめられない。
近日更新と謳っておきながら、結局ずるずると放置を長引かせてしまっている。完全に放置してるわけじゃなくてたまに時間のある時に編集画面を開いたりはしていた。しかし、一度中断してしまったせいか、何から書き始めればいいか、考えがまとまらないまま、他のことに気をとられてしまい、貴重な時間を失ってしまうのだった。適当なことはmixi日記で済ませてしまう癖がついてしまったせいか、妙に気を張ってしまうというのもある。
3月末のSMショーのことは細部の記憶が薄れてしまっている。やっぱり刺激的体験をその日のうちに書き留めておくべきだった。その前には浜劇の美的SMもあった。もったいない。今、ストリップ界は面白いのだ。
先日「東京アンダーグラウンドパーティ*1」ことサロンキティファイヤの告知コーナーで、内山沙千佳嬢が夏にDX歌舞伎町で開催されるらしい企画に「新しいストリップ」という言葉を用いていた。「ストリップ」という言葉から連想するイメージ。ぼくの中でそれは1年前と比べるとまったく違うものになっている。だから「新しいストリップ」が間違いなく面白いということも確信できる。
そうはいってもすべてのストリップが面白いというわけじゃないし、個々人の好みもある。踊り子さんの自己陶酔的な世界を確信犯的に共有し、盛り上げつつ、自分が支えているんだと言わんばかりに各地を追っかけて回るという楽しみも悪いわけじゃない。が、そんな楽しみは定年を迎えた余裕のあるおじさんたちに譲ろう。
ぼく自身、観たい舞台の3分の1も通えてないし、さすがに地方まで頻繁に出向く余裕もない。だからこの世界について限られたことしか書けない。せめて自分が観た貴重な舞台については可能な限り書きたいと思っている。各ショーの詳細は後日(今度こそ本当に近日!)書くとして、とりあえず先日初めて観た栗鳥巣さんの舞台について触れておきたい。
噂だけは聞いていたけど、なかなか観る機会がないままだった栗鳥巣さんの舞台。4月末、DX歌舞伎町でのレズビアンショー。内山沙千佳さん、ゆのさんといった面々に、行かないという選択肢がありえないショーだった。そこに栗鳥巣さんの名もあり、ようやくこの機会が巡ってきたのだと、胸を躍らせ心待ちにしていた。そして……
仕事後に向った劇場。舞台は2回目半ば。ちょうど内山沙千佳×栗鳥巣コンビの上演中。盆で絡み合う2人。すぐに舞台奥へと戻る。そこから意外な展開。栗鳥巣さんがヅラ&ヒゲらしき小道具、みすぼらしい衣装をまとう。東北の片田舎のおじさんっぽい淋しげなモノローグがBGMとして流れる。舞台を降りる栗鳥巣嬢、いや浮浪者のごときおっさん。大きな荷物をバタンバタンとさせながら客席をゆっくり闊歩し、扉に接近、外に出ようとする。そこに、舞台から走ってやってくる内山沙千佳嬢。邂逅。抱擁。その愛が魔法のごとく、栗鳥巣嬢の姿を再び召還させ、感動のフィナーレ。まず、これに圧倒される。
しかし、波状攻撃。3回目の舞台。前半に栗鳥巣さんソロ。全裸で登場し、舞台が始まると逆に服を身につけてゆく。可愛らしい制服。そして体操着+ブルマ姿。BGMがおかしい。萌え。エロゲー『いもうとブルマ〜放課後のくいこみレッスン〜』の「お兄ちゃんと放課後のひ・み・つ☆」の歌詞とシンクロした栗鳥巣さんのパフォーマンス。
その構成、演技力。この萌えエロから自吊りへと移り、客いじりのち飲尿パフォーマンスという流れにただただ呆然とするしかなかった。前半の脳内エロティシズムにやられてしまって、本当に何も考えずに舞台に釘付け、という感じ。自吊りも素晴らしくて、縄をかけてから、ゆっくり身を任せて天井に顔を向けながらくるくる盆を回る時の表情と身のこなし。そういうところもとても魅力的だった。
さらにもう一発。3回目の内山沙千佳×栗鳥巣コンビ。これは出だしからずらされる。大量の新聞紙をつなぎ合わせた衣装で登場した2人(顔さえ見ることができない)が、下流社会を象徴する悲哀の籠った歌に乗せてぐるぐる回りながら踊る。踊り続ける。後半、新聞紙を取っ払ってネコミミにセクシー衣装の2人が最強のラウンジミュージック「ネコミミモード」に乗せて可愛くエッチに絡み合うという落差!
この出会いをきっかけに栗鳥巣さんの舞台は見逃せないものの一つとなった。HPを見てなるほどなぁと思わせられ、さらに「作品」を観たいと思った。
当然、最強のゆの&京コンビの舞台も鮮烈に記憶に残るものだったし、ポラロイドタイムや幕間なども楽しみどころは満載だった。それらについては後日、各ショーに触れる際に書くつもり。ぐずぐずしてると次のショーが始まってしまう!
ただし、他の日もそうだったけどフライヤーとは微妙に出演者、演目が違っているところがあった。記憶がおぼろげになってしまったが、この日はANではなく狩野千秋によるレズ緊縛ショーがあったように思う。もしかしたら他の日の記憶と入り乱れてしまったかもしれないが。ぼくが観たのは3回目。沙千佳&ゆの。以前やったことがある脱力系の舞台。とはいえ、これがとんでもない内容なのだ。美しいレースクィーンに扮する沙千佳さん。キューティーハニーのBGMに乗って堂々と舞台で照明を浴びる。ハニーフラッシュと強い光が重なる場面がカッコいい。しばらくして、カメラ小僧に扮したゆのさん登場。挙動不審でありながら大胆なポーズを要求し、最初は笑顔で応じるレースクィーンもしだいに強硬な姿勢になり、やがてはSM的関係へ。大きなパラソルでアナルを責められるカメラ小僧。歌いながらオナニーせよと命じるレースクィーン。脱力した雰囲気で笑いをとりながらのエロパフォーマンス。とてつもなく自由。2人の不確定な成り行きを見つめるだけで面白い。
女流緊縛師、狩野千秋。ピンク映画では観たことがあったが、生で観ると大迫力。その体躯、その表情。そして無駄のない縄さばき。この日より26日の方がハードだったが、やっていることに奇抜さはないにせよ緊縛ショーの中でも目を奪われるだけの迫力がある。必見だろう。浅葱アゲハさんの自吊りを観るのはもう5度目ぐらいになるが、何度観ても飽きない。自吊りにゆくまでの過程も見所である。以前に観たアゲハさんの自吊りショーと似た構成でありながら、ラストで銃によって自殺する前回と、静かに剣をおさめる今回とでまったく違う印象を受けた。ファンタジックな世界観は彼女の持ち味だ。彼女の演目にしても26日に驚かされることになる。例の「ガンダム緊縛」だ。
続いてニューハーフ緊縛ショー。これは初めての体験だった。縛る側も縛られる側もニューハーフ。鬼に扮する者とそれに対する山伏(?)に扮する者。衣装、音楽によって世界観も明確に形成されていて楽しめた。縄さばきはその前に狩野千秋さんのショーを観ていたのでちょっとまどろっこしかったが、縛られるニューハーフの裸体というのを観るというのも希有な体験だろう。別段、チンコが強調されたりするわけでもなく、「あ、ついてる」というぐらいで、あとはすんなり観られる内容だったように思う。鬼という設定に角=ペニスみたいな象徴的機能が描かれるのでは……と思ったりしただけに、ちょっと拍子抜け。でも、また観たいと思った。
夏樹さん。美しい女王様。彼女はパートナーに筋肉質なM男を連れ出て、ハードな鞭打ちショーを展開した。これが一風変わっていて、「ザ・鞭打ち」とでも言うべき、あらゆる種類の鞭を取り出しての執拗なまでの鞭打ち。男の身体にはミミズ腫れが増えてゆく。さらに放たれる鞭。どこまでいくんだろうかというほどに徹底した鞭打ちだった。
いやぁ……すっかり更新が滞ってしまった。いろいろあった。いろいろ書きたいこともある。でも、とりあえずこの1週間で観たSMショー4つについて書いておくことがまず第一優先。はてなの使い方を忘れてしまいそうだ。近日更新。

 

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